落とし物

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足音がする 複数の だけど振り返らない 振り返りたくない オレはひとりでいい ひとりにしてくれ 足音はオレの意に反してさらに近づく 誰かに腕を掴まれた 目が覚めるとうっすらとやわらかい光が微かに開いたカーテンの隙間からオレの顔を照らしていた。 オレは起き上がって時計を見た。 時計は9時を指したまま止まっていた。 そうか、壊れてたんだ。あの時から… 携帯で時刻を確認しようとあたりを探す。 しかし部屋の中は服や本、ごみなどで散乱していてすぐには見つからなかった。
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