Episode.1

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「ん……ヤ、ナ……?」 目を開けると近くにヤナの顔があって……キス、してる? 一瞬驚いた表情を見せたけど再び唇を重ねてきた。 歯列を割られ舌を絡め取られる。こんなキスは今までにしたことがなかった。頭の芯がボーッとするようなこんな甘いキスは……。 「ヤ、ナ……」 「……ごめん」 そう言って立ち去ろうとするヤナの手を慌てて掴んだ。 「行かないで……」 「…離せ……瀬川…」 「嫌だ……」 涙が一筋、頬を伝う。 「……泣くな」 「泣いてない……」 「……嘘をつくな」 そう言ってフワリと抱きしめられた。 「…っ…う……」 「ごめんな……あんな事して……」 「…………」 「もう、お前には近付かない。本当に悪かった」
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