7人が本棚に入れています
本棚に追加
「ん……ヤ、ナ……?」
目を開けると近くにヤナの顔があって……キス、してる?
一瞬驚いた表情を見せたけど再び唇を重ねてきた。
歯列を割られ舌を絡め取られる。こんなキスは今までにしたことがなかった。頭の芯がボーッとするようなこんな甘いキスは……。
「ヤ、ナ……」
「……ごめん」
そう言って立ち去ろうとするヤナの手を慌てて掴んだ。
「行かないで……」
「…離せ……瀬川…」
「嫌だ……」
涙が一筋、頬を伝う。
「……泣くな」
「泣いてない……」
「……嘘をつくな」
そう言ってフワリと抱きしめられた。
「…っ…う……」
「ごめんな……あんな事して……」
「…………」
「もう、お前には近付かない。本当に悪かった」
最初のコメントを投稿しよう!