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京輝「ちょっと黙れ」 留華「ぁん…兄さん強引…」 京輝は手が繋がっている事を利用し、手を勢いよく振って留華を地面に倒した。 京輝「あの…」 これからが本題だと思い、控えめな声になる京輝だが。 栄華「今夜はお赤飯かしら?」 京輝「何もしてねえし、する気もねえよ!」 留華「あの時は激しかったよ…」 京輝「余計な事言うな!」 栄華「あらあら…今から小豆買ってこなきゃ…」 京輝「要らねえよ!あんたら一体何なんだ!?」 京輝は泣きそうな顔になった。 誠「…はぁ…」 誠も呆れたようなため息をつき、額に手を当てた。 誠「…京輝」 京輝「…?」 改めて話しかける誠。その顔は真面目なものだった。 誠「謝ろうとしているなら、今すぐやめろ」 京輝「…」 何故?とは聞かなかった。聞かなくてもすぐに明かされるだろう。 誠「お前も…留華も、共に笑っているんだ。これ以上幸せなことはない」 誠は、幸せそうな顔で微笑んだ。 京輝「…」 だが、京輝の心中は複雑だった。 留華は分からない。が、自分は心から笑えているだろうか? 本当の自分を必死に隠すうちに、いつの間にか本当の自分を見失っていた。 この笑顔は本当に自分の笑顔なのだろうか? …いや、関係ない。 自分は笑っている。それ以外の事実が存在しない以上、本当の自分でなくても、本当の自分でも、自分は楽しいから、幸せだから笑っている。 京輝「…」 …我ながら意味不明だ。そう思った京輝だが、心の中には一つの確信があった。 幸助と遊んだり、留華に振り回されたり…他にも色々。 そんな日常が、楽しくて、幸せなんだ。
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