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‡‡‡ 京輝は艶のある黒髪を靡かせ、一直線に誠へ向かって跳ぶ。その速さはまるで弾丸の如く、風を切る音を鳴らせた。 誠は弾丸を、真っ正面から受け止める。 ガキンッと木刀同士とは到底思えない音を響かせ、剣は衝突した。 「…」 全身を使って体重を乗せ、勢いまで籠もった京輝の剣を、誠は微動だにせず、軽く受け止めた。 両足が地に着かない京輝は木刀で体を持ち上げ、後ろへ飛び退く。 「…ダメか」 着地した京輝は無表情で呟いた。予想していた事だから、大して悔しくはない。 だが、決して軽くはないあの速さを受け止めるあたり、誠もただの護身術道場の師範ではない。 「こちらから行くぞ…」 誠が動き出す。その巨体からは想像できない速さで京輝に迫る。 「むん!」 そして繰り出される振り下ろし。 当たれば頭を砕くであろう一撃。 京輝は受け止めるのは困難だと判断し、後ろへ飛び退く。 誠の剣は空を斬る。が、即座に京輝を追う。 が、ある程度予測していた京輝はそれ以上の速さで誠から離れた。 誠もそれ以上追わず、戦いは一時の沈黙を迎えた。
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