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京輝「いつもの五月蝿い集団は居ないのか」
この時間なら居てもおかしくはないが…と、思っていたら、視界に陰が差した。
真由「誰が五月蝿いよ!」
京輝「ぶっ…」
普通に蹴っ飛ばされました。そういや俺ってこういうキャラだったな~なんて思いながら、空中で体制を整えて着地した。
京輝「酷いじゃないかいきなり」
落ち掛けた眼鏡をかけ直しながら嫌味っぽく言ってみる。
真由「全然効いてないし…」
わなわなと震え怒りを抑えながら、光の方に歩いていく。
愛「遅れちゃってゴメンね~」
光「いや、大丈夫だよ」
いつの間にか来ていた中村さんとイチャイチャしている光を見たとき、彼女はどう思ったのだろうか?
真由「…」
A.大した反応を示さない。
…あれ?
疑問に思った俺と留華は、サッと離れた所に移動して、コソコソと話し出す。
京輝「お、おい…どうしたんだよあれ?」
留華「し、知りませんよ…」
無表情を装っているが、動揺しているのは分かった。
京輝「夏休み中、様子がおかしい時、あったか?」
留華「いや…あ…」
突然、何かを思い出したように声を上げた留華。
京輝「どうした?」
留華「一回、真由に呼び出されて…その時に言ってたんです」
真由『――甘いのと、優しいのって、随分と違うのね』
留華「突然、何か悟ったような顔でらしくない事言い出したんで…もしかしたら何かあったのかも…?」
おいおい…何があった。現代文最下位が哲学的な事を言い出すなんて…。
京輝「…何か、光に冷たくなってね?」
留華「……………………………………まあ、いいんじゃない?その方が」
おぉぅ。仮にも幼なじみにそんな事言ってやるなよ。
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