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真由「……はぁ」
長谷川さんは突然、諦めたようにため息を吐くと、自分の席に戻ってしまった。
幸助「…どうしたんだ?あれ」
京輝「さあな…」
もうお手上げかも。
京輝「やっぱ様子見だな」
留華「原因が分からないですからね」
てなわけで、話題転換。
京輝「で、お前はどうした?」
そう言って、幸助を見る。
幸助「…何かおかしかったか?」
ヘラヘラ笑っていた幸助は、表情を一転させて、浮かない顔になった。
京輝「一人で寂しく席に座っている時点でおかしいわ」
そう、幸助は俺しか友達が居ないようなボッチじゃない。なのに、クラスの輪から離れ、一人で座っているなんておかしいのだ。
幸助「…かなわねぇな」
幸助はため息を吐きながらも、笑っていた。
留華「ホモォ」
京輝「五月蝿い。で、何で悩んでんだよ?言える事なら言ってみろよ」
幸助の机に座り、笑顔を向けた。
幸助「…不覚にもドキッとした」
留華「ホモォ…ホモォ…」
京輝「消し飛べよお前ら」
とりあえず二人を殴った。
京輝「こほん。で?」
今度は冷たい視線と無表情を向けた。
幸助「…俺さ、頭悪いじゃん?」
京輝「そーですね」
幸助「…地味に傷付いた。で、宿題やれば少しはマシになるかなぁ…なんて思って、クソマジメに宿題やったんだわ」
幸助は一度言葉を切り、ため息混じりに打ち明ける。
幸助「…正直、全く理解出来なかった。何をやっても」
嫌になるよなぁ~。なんて独り言のように呟いて、ネガティヴフェイスをディープにした幸助。
…まあ、あれだ。俺は思った事を素直に言っちゃうから、うん、仕方ない。
京輝「何だ、そんな事か」
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