新学期

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…ここで戦えば、留華に色々知られる事になりかねないが…んなこと知らん。 力は隠す為じゃない、使うためにあるんだよ! と、思っていたけど止めた。 後ろから近づいて来る気配を感じ取ったから。 そいつは猛スピードで俺達と猪の間に割り込み、猪を剣で弾き飛ばした。 「大丈夫ですか~!?」 白いローブを纏って、フードをかけたそいつは俺達に声をかけた。 ここで俺がする事は一つ。 京輝「アリガトーセイギノミカタサーン」 留華を姫抱きして、全力で白ローブの横を通り過ぎ、逃走した。 当たり前だ。俺一般人だし。 「え!?ちょっ――」 すぐに声は聞こえなくなった。 ‡‡‡ まったく…何で二人とも俺の事置いてっちゃうんだよ。 俺は学校からやっと解放され、帰路についていた。 俺の友人の兄妹は、いつも一緒に帰ってたはずなのに、今日は俺を置いてさっさと帰ってしまった。 それはそうと、連絡事項は何故か黒板に書いてあったが…あの二人にも伝わっていたのだろうか? …後で教えてあげるかな…。 なんて、考えながら田んぼ道をのんびりと歩いていたら、空から大きな魔物が落ちてくるのが見えたのだ。 「魔物――!」 かなり近い…!俺がすぐに向かった方がいい!
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