新学期

17/21
前へ
/308ページ
次へ
周りに人が居ないのを確認し、俺は鞄の中から白いローブを出し、身に纏った。 能力を使って身体強化し、急いで現場に向かう――。 そして、そこで見たのは俺の友達が大きな猪に襲われている光景だった。 「―復元!」 それを見たら居ても立っても居られず、俺はストラップにしてある剣を復元し、猪に突撃した。 俺は猪の目の前に飛び込み、能力発動と共に剣を思いっきり振り下ろした。 すると、猪は大きく弾き飛び、倒れた。 「大丈夫ですか~!?」 自分の正体をバレないようにするため、敬語で二人に声をかける。 「アリガトーセイギノミカタサーン!」 だが、俺の友人は妹を抱えて、姿が霞む程の速さで俺の横、果ては魔物の横を通り過ぎて行った。 …うん、あいつらしい。 「ブォォォ!」 余所見をしていたら、魔物はいつの間にか立ち上がり、俺に突進しようとしていた。 あの体なら、そこまでスピードは出ないハズ…。 だが、予想に反し、魔物は凄いスピードで突進して来た。 「うわぁ!?」 能力を使って大きく飛び、なんとか突進をかわす。
/308ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9056人が本棚に入れています
本棚に追加