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周りに人が居ないのを確認し、俺は鞄の中から白いローブを出し、身に纏った。
能力を使って身体強化し、急いで現場に向かう――。
そして、そこで見たのは俺の友達が大きな猪に襲われている光景だった。
「―復元!」
それを見たら居ても立っても居られず、俺はストラップにしてある剣を復元し、猪に突撃した。
俺は猪の目の前に飛び込み、能力発動と共に剣を思いっきり振り下ろした。
すると、猪は大きく弾き飛び、倒れた。
「大丈夫ですか~!?」
自分の正体をバレないようにするため、敬語で二人に声をかける。
「アリガトーセイギノミカタサーン!」
だが、俺の友人は妹を抱えて、姿が霞む程の速さで俺の横、果ては魔物の横を通り過ぎて行った。
…うん、あいつらしい。
「ブォォォ!」
余所見をしていたら、魔物はいつの間にか立ち上がり、俺に突進しようとしていた。
あの体なら、そこまでスピードは出ないハズ…。
だが、予想に反し、魔物は凄いスピードで突進して来た。
「うわぁ!?」
能力を使って大きく飛び、なんとか突進をかわす。
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