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「分かった……じゃあ先に着替えてくるね」
何と無くの違和感を覚えながらも、制服に着替えるべく厨房に背中を向ける。
「あ、そうそう、美沙の服これな?」
そう言ってシンさんは隅にあった紙袋を手渡してきた。
「ほらほら、早く行けって」
後ろからシンさんに背中を押され、紙袋を抱えたまま否応なしに更衣室の前に立つ。
「シンさん、予約の時間って何時だっけ?」
「7時だろ?早く用意して来い」
シンさんはまるであたしを追い払うようにシッシッと手を振った。
更衣室に入ってやれやれと溜め息を吐く。
何だろう。
シンさんのあの態度。
予約の時間が迫っててイライラしてるのかな。
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