三項

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そしてあれから、四年後……。 少女は少し大人になり、再び森と丘のあの場所へ向かいました。 いつも笛を吹いていた場所に、霞龍はいました。 なんだか、様子が変だ……。 姿を消さないのです。 もう一つ異変に気付きました。 笛の音に合わせ、愉しく振っていた尻尾がありません……。 印象に残る、綺麗な透明の角もありませんでした…… ズルズル……ズル…… まるで、大怪我をしたかのように霞龍は少し進んで、バタンッ……と寝てしまいました。 ああ……あ…… 恐る恐る少女は、近づくと いつも自分が笛を吹いていた場所に 食いちぎったような尻尾と…… 無理矢理折った角と…… 少女のお気に入りだった、紫のオカリナが置いてありました……。 それは、霞龍が少女にできる精一杯のお詫びでした……。  
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