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この角綺麗だね……
ウゥゥン!
私のオカリナとおんなじ色してるよ?
ウォォン!
嬉しいんだ!
少女の記憶がゆっくりと甦ります……。
一緒に遊んだ記憶……じゃれあった記憶……
そしてあの日、狩人に射たれた矢が自分にかすり、気絶してしまい記憶が飛んだ事……。
霞龍は少女に自分のお気に入りをあげたのです。
それは、霞龍の急所でもありました……。
少女は霞龍が好きだった、笛を何回も何回も奏でます。
次は自分が霞龍にできる精一杯のお詫びの念を込めて……。
少女の目には、自然と涙が溜まっていきます……。
霞龍は、少女のしていることの想いを汲み取ったのか、霞龍にも涙が溢れ溜まっていきました……。
そして少女は、遺された角と尻尾で大きな笛を作って貰いました。
森全体に響き渡るように……。
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