三項

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この角綺麗だね…… ウゥゥン! 私のオカリナとおんなじ色してるよ? ウォォン! 嬉しいんだ! 少女の記憶がゆっくりと甦ります……。 一緒に遊んだ記憶……じゃれあった記憶…… そしてあの日、狩人に射たれた矢が自分にかすり、気絶してしまい記憶が飛んだ事……。 霞龍は少女に自分のお気に入りをあげたのです。 それは、霞龍の急所でもありました……。 少女は霞龍が好きだった、笛を何回も何回も奏でます。 次は自分が霞龍にできる精一杯のお詫びの念を込めて……。 少女の目には、自然と涙が溜まっていきます……。 霞龍は、少女のしていることの想いを汲み取ったのか、霞龍にも涙が溢れ溜まっていきました……。 そして少女は、遺された角と尻尾で大きな笛を作って貰いました。 森全体に響き渡るように……。  
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