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足音がこの部屋の前で鳴り止むのと同時に、突然扉が開かれた。 「…。」 「…。」 勢い良く扉を開けたショートカットの女性は、こちらを凝視したまま石像のように動かない。 そして自分自身、この女性同様、微動だに出来ない。 どれくらいそんな時間が流れただろうか。 恐らくほんの数秒だったのだろうが、何時間にも、永遠にも感じられた。
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