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「……ないんだけど?」
「絶対にあるもん!」
「どんな花なの?」
「白くて綺麗な花」
「白い花ねぇ…」
とか呟きながらもう一度背中の方を見ると、なんとそこにはさっきまで無かった白い花が!
などということはなく、緑の雑草がただ生えているだけだった
「……ないよ」
彼女はその言葉を聞いた後、しばらく考え込んで、何かの結論が出たのか僕の顔を更に強く睨んでくる
「……食べた?」
「食べないよ!!」
全くなんて言い掛かりだ、と思ったその時、視界の端に白い物が写り込んだ
それは白い花を咲かせているようにも見える小さな植物だ
しかし、その花は僕の顔から1メートルも離れていない位置にあり、彼女からも見えるはずの範囲にある
彼女が探しているという花はこの花のことなのだろうか
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