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図書室には博明と平井 哲治(ひらい てつじ)がいました。
やはり勉強しています。
私は見付からないように、本棚から料理の本を取って、博明達から離れた場所に座りました。
たまには夕飯に、お弁当以外の物を食べたいです。
私は料理が苦手なので、本で勉強しようと思いました。
「おい」
「おいってば」
「佐藤!」
肩を叩かれて、飛び上がりそうになりました。
「ビックリするじゃない!」
目の前にいたのは博明でした。
「何回も呼んだのに気付かないから」
「あ、本に夢中になってて。
何?
何か用?」
「ソフィスティケーションってどういう意味か知ってる?」
「知的洗練度」
「ありがとう」
博明は私の読んでいた本をチラッっと見て、哲治の方に戻って行きました。
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