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弱みを握られた私は、昼休みに二人と一緒に図書室で過ごすようになりました。
話してみると、哲治は嫌なヤツでは無かったです。
勉強も部活も一生懸命な努力家でした。
「佐藤はいつ勉強してるの?」
いつも料理の本を読みながら二人の質問に答える私に博明が聞いてきました。
「家で」
やはり勉強するフリをした方がいいのかな。
「なんで成績がいいのを秘密にするんだよ?」
今度は哲治が聞いてきました。
「美野里みたいなのに妬まれるからだよ」
私はちょうど図書室の隅から、こっちを睨んでいる美野里を見付けて、哲治に顎で教えました。
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