教えてあげるよ

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哲治には弱みを握られていますが、約束は守ってくれているみたいです。 私は思い切って言ってみました。 「私、勉強なんて教えてもらってないよ。」 「ハァ?」 美野里は薄笑いをしました。 「じゃあ、なんで哲治が勉強している横に千夏がいるわけ?模試で名前も載ったことないくせに。 私も哲治も毎回千位以内にいるんだよ?」 勝ったような顔の美野里。 「ふーん。 模試の順位がそんなに大事?」 「千夏って前から変わっていると思っていたけど、馬鹿? 私より千夏の方が順位が上だったら文句なんて、言わないよ。 哲治と勉強したいなら、それなりの成績になってからにして欲しいんだけど」 馬鹿、とまで言れるとムカついてきました。 「OK。 その台詞、忘れないでね」 私は鞄を持って帰ろうとしました。
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