教えてあげるよ

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「待ちなさいよ」 美野里に引きとめられて、私は言いました。 「次回の模試で、私が美野里より順位が下だったら金輪際、平井とは口を聞かない。 それでいい?」 呆気にとられた美野里が頷いたので、私はやっと帰れました。 美野里の成績第一の鼻っ柱を折らないと気が済みません。 つい、頭に血が上ってしまいました。 成績順位で人間関係の上下まで決めつける美野里。 私は模試を実名で受ける気になりました。 いつまでも隠せることじゃないし、腹をくくりました。
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