告げられた運命

5/10
前へ
/160ページ
次へ
その言葉で、真衣は顔を俯けた。 私が今まで見て来た限りでは、二人の仲はとても良かったように見えた。どこに行く時もいつもお互い笑っていて、幸せそうだった。 観察だなんてそんなことする必要なんてないと思うのに。 よほど、深刻な内容なのか。 真衣は暫く黙った後、やがてポツリポツリと話し始めた。 「……実は、少し前から要君の様子が変なの……」 「変って?」 「……私が『どこか遊びに行こうよ』って言うと、断るの……」 「部活が忙しくなったんじゃないの?ほら、要君、バスケ部のエースなんでしょ?大会が近いから、毎日部活なんじゃーー」 「1回だけじゃないの!ここんとこずっと私といることを断り続けてるの!」  
/160ページ

最初のコメントを投稿しよう!

189人が本棚に入れています
本棚に追加