白蓮の哀感

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私は幸せな家庭なんか作れないと思っていた。 幼少期は生きることに必死で、大人になってからは数少ない自分の素直な部分を否定し続けた。 本当は幸せな家族と幸せになりたかったのでしょう。 幸せな家庭を持ってから気づいた。 大切な五歳下の夫。 十二歳のときから世話をしている少年。 そして、愛する娘。 でも、娘の父親は娘の顔を見ないままこの世を去った。 私の目の前で。
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