織武朔の劣等感

3/8
前へ
/62ページ
次へ
「紅葉、白蓮はもう紅葉の母親なんだから、キスをするのはどうかと思う。」  「なんで?この国ではキスは挨拶だよ?ただの愛情表現だよ。」 「しかし……。」 「あっ!レイザ! 朔、ごめん!オレ、レイザと学校行くから先行くね!」 話が終わってないのに無邪気に紅葉は行ってしまった。 あの子もあの子なりに葛藤があるのだとは思うが、例え子どもといえど自分の妻に手を出されて気分の良いものではない。 こういうときに気づかされる、今まで気づかなかった知られざる自分。 俺は嫉妬深いのだと。
/62ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加