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「ねぇエルきゅん、人間って何だと思う?」
「え?」
唐突な問いにエルガーツが返事できないでいると、ファルセットが続けた。
「あの子、たまに変な事言うでしょ。人間と獣の間だとか、どっちでもないとか。
でも本当にあの子が人間から生まれた人間なのか、誰にも分からないの」
「それは、どういう……」
おかしい所は多々あるが、見てくれだけは人間だと思っていた。エルガーツは意味が分からないという顔をした。
「あたしが七歳の時だったわ、あの子が村にやってきたのは。
ガリガリに痩せて、汚くて。そして何より、人の言葉を話せなかった。
あの子、山の中に住んでたの。獣と一緒にね」
「!?」
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