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やだやだやだ…っ。
「遙くんっ遙くんっ」
遙くんはどこなの…っ。
「あんずちゃん、落ち着いて!遙くんなら大丈夫だから!」
「や…っどこですか…っ遙くんはどこ…っ」
「彼なら、201にいるよ…」
病室を聞いてあたしは走り出した。
「あんずちゃん、だめだ!!」
なぜか後ろで、瀬田川先生が呼び止めようとしたけど、あたしはかまわず走りつづける。
病室に居るなら生きてるはずっ。
会って、顔をみて、安心したいよ。
走ったせいか余計に頭が痛い。
病室の前まできて、プレートを確認する。
確かに、高柳遙と記名されていた。
個室なんだ、そんな事を思いながら病室の扉を開けた。
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