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「そんなわけで二巻です」
「突然どうしたの霧涼くん?」
「いや、ちょっとしたメタ発言だ。気にするな」
突然何もないところに向かって話し出した俺灰原 霧涼(かいばら むりょう)を、驚いて不審な目で見つめるのは、いつの間にか友人になっていた一 満(にのまえ みつる)。
彼ら王道組との付き合いは、もうあれから半年になる。
便利ものだな。小説というものは。
そして今、俺達は遊園地ででーとをしています。
理由は前回、体育祭のウサギちゃん鬼ごっこの際に、ウサギだった俺を何故かウサギだった満が捕まえた為、罰ゲームとしてデートをしているわけだ。
俺はただ遊びに行くのだと割り切って満と共に遊園地に来た。
が、
「何で兄さんまでついてくるのさ」
「ガキのお出かけに、保護者は大切だろう?」
何故か保健医であり満の兄である一 千里(にのまえ せんり)先生まで一緒なのだ。
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