第1章 恐怖の始まり

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「お待たせ!」 どうやら恵が彼氏である斎藤 達也〔サイトウ タツヤ〕を連れてきたようだ。 「ごめん、紫苑、待った?」 「大丈夫、気にしないで。」 私がそう返事をすると、達也も謝罪の言葉を口にする。 「すまない。」 流石は達也、相変わらず無愛想だ。 達也は、この学校で一番頭が良く。見た目もかなり良いが、とてつもなく無愛想な奴。 こんな奴がなんで恵と付き合ってるかは定かではないが、もしかしたら、その正反対の性格に惹かれたのかもしれない。 とにもかくにも、私達は明日の予定を決める事に。 「まず始めに、集合時間と場所を決めたいんだけど、みんな、意見ある?」 私が皆の顔色を伺いながらそう聴く。 すると、まず始めに恵が口を開いた。 「私は特に用事ないから、集合時間は何時でもいいかな。場所も皆に合わせるよ。」 続けて達也。 「俺も特に用事ないから、何時でもいいが、仮にも心霊スポットに行くんだ。暗くなってからの方がいいだろ。場所は、わかりやすさを考えたら、この学校が最適だろうな。」 無愛想ながらも的確な意見。 流石と言うべきか。 「達也の考えで良いんじゃないか?俺も特に用事ないし。」 どうやら葉月も異論はないらしい。 「なら、集合場所は学校で決まりね。時間は…7時でいい?」 私が三人にそう聞くと、皆一様に首を縦に振りOKの意思を表示する。 これで明日の予定は決まりだ。
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