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「今日来たのはあれだ、あれ。昨日の騒ぎで全ての銀を使い切っちまったから、調達の申請をしようとわざわざ来たんだよ。勝手に持っていったらお前怒るし、来たからにはキッチリ貰って行くぞ」
「は? またかお前は。つい最近銀の供給はしたハズじゃぞ」
「そんなのもう使い切って手元に1つもねーよ。何度あいつと戦わされてんだと思ってんだ、今週に入って4度だぞ4度。研究分もあるんだから足りねーんだよ」
1週間前に貰った銀20キロは、素粒子にしたり投擲用武器にしたりして消費し、他にも研究に使用され使い切った。
今の俺の研究室には、銀どころか今日の飯すらも無く。
「だからここにご馳走になりに――――っと、ではなくて申請に来たんだっつーの。嫌がらずとっと銀を40キロくらい研究室に届けてくれぃ」
「……あぁ分かった。長い付き合いだから、どうせ断っても無駄だと言う事は理解しておる。後で私自ら届けてやっても良いが、ただ……」
美人の顔にシワが寄るのをよしとしない信条を持っていたから、今の黄泉音の顔はよろしくない。
「どうした? 何か都合が悪いのか?」と尋ねれば、黄泉音ときたら俺に。
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