プロローグ

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「火は消せねーから諦めてくれ。それよか、お前なんで前線に来てんだよ? 司令にもしもの事があったら組織崩壊すんぞ、司令は司令らしく安全な所でノホホンと下をこき使ってりゃいーんだよ」   「し、仕方なかろう! ……ぬしが……その…………危険…………心配……から……」   「は? 今なんて?」    こっちに文句を投げた時の声はどうしたんだ。ボソボソと消え入るような声で言われても、全く聞き取れないんだが。    それに、顔を赤らめて目を逸らしながら言っているのも意味不明である。    もう少し大きな声でと文句を言えば、黄泉音に逆上され。   「お、お主が最近仕事をこなしていないから監視しに来たんじゃ! 今回で30回も失敗しおって、下の者を管理する上としては働きを見ねばならぬ時もだな!」   「だからって司令本人が出てくんなよ。監視役とか選抜して俺に付ければ良いだろ」   「何を言う、前にそれをやったら男ならトラウマを作らせて追い返し、女ならたぶらかして嘘の報告をさせおって……イチャイチャしていたのを知らぬ訳じゃないぞ!」    あーやっべ、地雷踏んだっぽい。憤慨し始めた黄泉音の話って長いんだよな……、逃げたら逃げたで後が恐いし。    その後、黄泉音の気が収まるまで説教をされ、それは日にちが変わっても続けられてしまった。地雷は踏むもんじゃねーわ。
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