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目を開けると、ヴェルサイユではない、宮殿の広間にいた。
「父上。ただいま、アリス=ド=ドラクロワを連れて戻りました。」
目の前に急に現れた綺麗な男の人が微笑む。
「ようこそ。我が友ドラクロワ伯爵の娘よ。我が子のフィアンセよ。」
ふ、フィアンセ??
なった覚えない!!
しかも、我が友ドラクロワ伯爵って?
私のパパ??
「あ、あの…。あなたがたは?」
「私は、ここ魔球のヴァンパイアの王、ルートヴィッヒだ。私を覚えていないね?何しろ、13年ぶりだからな…」
「?」
ヴァンパイア???魔球??
「君の父親は、私の命令に従って、人間の住む地球で、スパイをしてくれていた。そして、人間の君の母親と出逢い、君が出来た。君は、半ヴァンパイアだ。だから、今は血を欲していない。」
続けて、
「君の父親は、狼人間族のスパイに襲われ、ワシントンで亡くなった。その13年前以来、君の行方は、分からなくなってね…。みつかって良かった…。綺麗になって…。君たちの結婚式は来週にでも行おう。」
「ありがとうございます。父上。」
フワッ
地面が消えた。
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