†第1章† 拉致

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†ルーク† やっと見つけた…のに、覚えてない? 嘘だろ? 血の契約をしたのに… 俺が6歳アリスが5歳のとき、 親達が婚約を決めた。 お前が、ドラクロワ伯爵に連れられて、このドラキュル城に初めてやって来た時から、ずっとお前を気に入ってたから、婚約が決まってすごく嬉しかった… だから、一生俺のものだという印を付ける為に、お前の首を咬んで、その血を自分の指輪にかけた。 これで血の契約は完了。アリスに他の男は寄って来ない… 咬んだ時、俺のこと、「好き」 って言ってくれただろ…? 何で簡単に忘れるんだよ… 怒りが指先にこもる。 「…んっ…ったい……」 アリスの啼く声が、理性を奪いそうだ。 邪魔なドレスのフリルが、理性をつなぎ止めてくれる… 思い出せ…俺を… これでも? プスッ― アリスの首の印の上に歯を立てる。 こうすれば、俺の記憶が、アリスに流れるはずだ… 「あっ」 思い出したか?
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