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当たり前のことなのに 胸が苦しくなる。 涙が溢れ出して止まらない。 裕也を困らせたくない。 優はどうしたいの。 「ごめんな。」 うずくまる優の頭を 撫でながら裕也が言った。 自分が情けない。 頭に感じる温もりが離れて 足音が遠ざかっていく。 やだ、行かないで。 引き止める資格 なんてないのに優は 走って裕也を引き止めた。
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