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「ここは?」 「セレルディア軍の宿舎だよ」 「軍の宿舎って、じゃあ」 「俺も軍人なんだ。暫くここにいるといいよ」 「ありがとう。でも」 そう言うと、少女は目を伏せた。 「私はここにいない方がいい。ここにいるのを知られたら、きっとここにいる人達を巻き込んでしまう」 「大丈夫だよ。ここには軍人ばかりいるんだ。そんな簡単にやられるような人達じゃない」 「そうだと良いけど」 ラークは安心させるように笑みを浮かべてそう言ったが、少女の表情は晴れなかった。
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