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………――ガチャン。
「…!?」
玄関のドアの閉まる音で目が覚める。
いつの間にか眠っていたようだ。
時間は…11時48分。
「茜・・・ 茜!」
叫ぶ。
このシナリオは予想できていた。
なのになぜ俺は眠っていた…!!
自責の念に駆られながらも、必死で茜を呼び続ける。
静寂な夜に少年の声が覆いかぶさる。
それでも、なんの反応も返っては来ない。
寝起きの頭に漸く酸素が回り始める。
「…外か!」
ジャンパーを羽織り、外に飛び出す。
「あかねー! あかねー!!」
近所迷惑なんて言葉は頭に浮かんですら来なかった。
必死に叫ぶ。
必死に走る。
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