境界 -God's Golden Eyes-

戻っていく日々

「あれ～？　もしかして祐ちゃん、アカリンが誰かわかんないの～？」
いやらしい笑みを浮かべた茜が覗き込んでくる。
「お前よりかは知ってる」
…強がってみた。
茜はむすっとして、じゃあじゃあ！と、腕をぶんぶん振り回す。
「祐ちゃん！　そこまで言うのなら質問に答えてみ！」
ビシッ！と効果音が付きそうなほどのキレで指差してくる。
俺はその指を払ってから…
「ごめん。　強がった」
素直に謝っておいた。