感情 Emotion

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「人と神の境界はどこにある?」 少年は尚も問いかける。 「…ココに」 少女は少しの間考えた後、答えを出す。 「なら…、日常と奇跡の境界はどこにある?」 少年は初めて少女の顔を見る。 その瞳は決心した者のみが宿す光をもっていた。  少女は答える。 「存在しない」    無機質、無感情な部屋に朱の華が咲き誇る。 この部屋が初めて抱いた感情は…、狂気だった。
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