382人が本棚に入れています
本棚に追加
「……お前はわかってるだろ?」
そう、圭太は俺の過去、体育祭にどころかほとんどの事にやる気無さそうにしている原因を知る数少ない人達の一人だ。因みに学校には圭太含めて二人、圭太ともう一人の幼なじみだけだ。
「…………それはもう過去の事だろ?今を楽しめよ!お前には友達も彼女もいるんだからさ?」
一瞬、圭太は辛そうな顔をした。性格は正反対だが、俺を理解してくれている。しかし正反対な性格な為かそれとも俺の性格からか圭太の言うことをあまり参考として受け止めてない。
……お前と俺じゃ違うんだ。
「……そうだな。」
俺はいつも通り短く返事をした。
「……わかったよ、お前にはあんまりとやかく言わない方がいいよな。」
圭太は苦笑いでそう言うと、男子数名が集まってるところへ行き、話に混ざっていった。
「……内村、加藤と仲いいよな。」
男子の一人が言う。俺は何となく聞き耳を立てた。
「まぁな。アイツとは結構長い付き合いだし、話が合うんだよ。」
と、圭太。俺は周りの人とあまり話さないから、圭太とかごく一部の人と話すのを見られるとよく驚かれる。2年生になった今でもだ。
「マジで?内村と加藤、性格真逆じゃん。」
「そうそう、加藤は極端に無口で話し掛けにくいんだよねぇ。」
まぁ、無口なのはあまり話したくないからだし、別に仲の良い友達が数人いるだけで十分だとも思っている。そのおかげでクラスには未だ馴染めていないがな。
最初のコメントを投稿しよう!