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春、桜が散り、暖かくなり始めたこの季節。
俺、有間瑞樹(アリマ ミズキ)は校舎の四階の一室から下を眺めていた。
「一年生は初々しくていいなあ」
俺はぼそりと呟く。
大きめの学生服を来て、キョロキョロと辺りを見回す落ち着きの無さがとても可愛らしい。
「どうしたんですか?隊長」
俺の声に気付いたのか、近くに立っていた目のパッチリした可愛らしい男の子が話しかけてきた。
「んー?一年生は初々しくて今すぐにでも食べちゃいたいなあって思って」
「へ?」
俺は笑顔で言葉を返す。
男子生徒は、思った通り顔を赤くする。
「アハハ可愛ー。今は君の方が美味しそう。今夜暇?俺といいことしない?」
「え!?」
俺は体を近づけ、わざと耳元で囁く。
男子生徒は顔を更に赤くして口をパクパクさせている。面白い。
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