真実の愛(不倫な純愛)

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『僕とでしか久美が幸せになれないんなら』 『結婚は出来ないけど、ずっと側にいるよ』 最後の最後に… どれ程までに待ち続けていた言葉だっただろうか。 そして…その夜… 私達は結ばれた。 …………… その日以降… 最後のチャンスで達也さんを射止めた私。 夢心地の日々を過ごしていた。 多忙なスケジュールでの寸暇… わがままな私との時間を優先し… ショッピング… コンサート… カラオケ… アウトドア… 時には。 人里離れた名湯への 一泊旅行。 窓越しに見える… まん丸お月様を眺めながら… 『僕の前世はウサギかも…月から生まれて月に還るのさ』 ひょうきんでロマンチックな話しを… 冗談交じりに。 哲学めいた話しや生命の尊さを… しんみり語ってくれたり… 時間と予算を全て私に費やしてくれていた達也さん。 ………… なのに…何故? 『久美が可哀想で同情だったのかも』 『久美が会社を辞めたから安心しての遊び心だったのかも』 『真っ直ぐな久美との行く末を案じて逃げ出したのかも』 『久美が結婚して本当の幸せを掴んでもらいたかったのかも』
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