〈00〉序章

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「おまっ…何して!」 一番後ろの真ん中2つの席にクラスメイトの視線が集まる。 先生もどうしたのかわからずおどおどしている。 「お願い…あと少し……少しだけこうさせて」 少女はぼろぼろと涙を流している。 周りは唖然。 少年だって何をしていいのかわからない。 「もう一度だけ…花火、見たかったな……………今まで…ありがとう……………さよ…なら…」 その瞬間辺りは煙に包まれた。 そして抱いていたものが砂のように溶けてなくなる感触… 「レ…ミ?」 煙を掻き分け見えた先にレミはいない。 「レミ?…レミ!レミーーっ!!」 いつの間にか蝉達は鳴き止んでいた。
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