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龍「生徒会に!?むむむ無理だよ!!あの会長との面接があるんだよ!?」
生徒会の面接に行くよう言われた龍也は、必死に拒否してくる。作戦とはいえ、薦めたのを全力で断られると凹むな。
……しかし、2年生になってからずっと思っていたのだが、龍也のキャラが大分変わっている気がする。一人称が俺から僕になっているし、若干ショタ化している。ま、主人公染みた性格は変わっていないようだからいいか。
祐「いいや、龍也ならいける。そう思ったからお前を推薦しているんだ。俺はこの学園に変化をもたらして欲しい……お前の手で」
龍「……っ!!」
気にせず励ましの言葉をかけてやると、龍也は少女漫画の主人公のようにキラキラと目を輝かせ……うんっ?少女漫画の主人公って大体ヒロインだよな?
龍「わかった!!やってみる!!祐一の期待に答えてみせるよ!!」
俺の言葉が効いたのか、龍也はさっきと打って変わって、面接に行く意志を見せた。変な違和感があったが……ま、計画に支障が出なければ構わんか。
祐「よし、では行くぞ」
龍「うん!!」
善は急げ。俺達は鞄を持ってから教室を出て、龍也と共に面接会場の生徒会室へ向かい始めた。幸いなことに、優花と薫ちゃんは部活のため不在。天条院さんは……。
咲「お姉様ー!!私、今日の小テストで満点取ったよー!!」
麗「あぁっ!!貴女はなんて可愛いのかしら!!咲っ!!咲ぃいいいいいいいいっ!!」
咲「うぇえぇっ!?どうしたのお姉様!?」
憲「麗華がこんなにシスコンとは思ってなかったぜ……しかし姉妹丼と考えれば全然イケル!!」
咲「何がっ!?」
あの通り、憲と咲が注意を引き付けてくれたので、問題なんか何もなかった。
──数分後、俺と龍也は生徒会室前に辿り着く。中は電気が付いているし、まだ人はいるようだな。
祐「よし、行け」
龍「ラジャッ!!」
俺は龍也の背中を押すように後ろから声を掛け、龍也はサムズアップで応える。
──コンコンッ
龍「すみません!!生徒会の面接を受けに来ました!!」
龍也はドアをノックをし、生徒会室にいるであろう生徒会長に声を掛ける。
──ガタガタガタッ!!
んっ?中が騒がしいな……アポ無しで来たから、部屋が片付いていなかったのか?
「ど、どうぞ!!」
龍「はい!!失礼します!!」
と、思った矢先に、中から生徒会長らしき人物の声が聞こえた。合図を聞いた龍也は、ひと声かけてからドアを開けて中に入った。
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