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「んじゃあ、そろそろクエスト受けにいきますか。」
空になったジョッキを置き、立ち上がるラハブに俺たちもならう。
「今日は何のクエストがあるかな?」
「つっても、結局Cランク以下しか受けないんだろ。」
サラの期待に、ラハブはやや不満そうに答えた。でもあまり高ランクの依頼は受けられない。
「ラハブや、アールマティは強いけど、俺らはまだまだヒヨッ子なんだぜ?」
肩をすくめる俺にたいして、
「おいおい、自分を過小評価しすぎだぜ。お前らならBはイケるって、俺らもついてるし。」
振り返り、両手を広げて無邪気そうに笑うラハブを見ると確かにできそうな気がするが、経験が浅い俺らにBランクはやはり怖い。
「クエストの話か?悪いが、もうクエストの受領はすんだ。向かうぞ。」
「早いっ!」
俺達三人の驚きを素通りし、アールマティはスタスタと入り口に向かってしまった。
「何のクエスト受けたの?」目的地にいく道すがら、雑談に花が咲く。
「王国郊外の農村部に、最近ゴブリンが出没し田畑を荒し家畜を食い殺すらしい。
だが、大抵一、二匹でしか確認されてないからな、Cランクだった。その割りに報酬も高かった。」
前を歩く女性陣の後ろで、俺達は今回の作戦をたてるとしよう。
ランクの高い低いに関わらず、モンスター討伐は命の危機に瀕することがある。
当然、俺達もその事は理解しているのでしっかりと事前準備を怠らないようにしている。
「まぁ、今回もいつも通りでいいだろ。」
「そうだな、あんまり策を練る柄じゃないしな。」
作戦会議終了っと。
そういや、真面目に作戦会議開いたのって初めて四人揃ったとき以来してないや。
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