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「その後、各地で種族間による紛争、小競り合いなど様々ないさかいはあるにはあったが、今現在では互いに有効な関係を保っている。」
白髪、と見間違えるほど明るく染めたおよそ教師とは思えない銀髪をかき揚げ、淡いピンクのスーツをまとった男が今までの独白に一拍をつけた後、再度口を開く
「と、今期の単位がかかっている期末テスト。その中でも重要な世界史のテスト。
いや、何よりもこのクラスの担任で、生徒からの信頼も厚いと自負しているこの私。
そう!この私!ユルマ=バンディの授業を無視し、あまつさえ惰眠をむさぼるとは
どういう了見だ!カルマ=ディエゴ!」
やや、ナルシストな自己評価を加えながらユルマはご丁寧にも教科書で壁を作り、突っ伏している少年の頭上に鉄屑を放り投げ、
高らかにその名を唱える。
ウォッシュ・タブ
「金だらい」
ユルマの詠唱に呼応し、鉄屑は即座に液体と化し、瞬きの間に赤ん坊が優に入れるほどの金だらいへと変化した。
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