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さて、話を戻そう。
金だらいを落とされた少年。
カルマと呼ばれた少年は、やや青みがかった頭を手で押さえ、同じく青みがかった目を潤ませながら教師ユルマを恨みがましく睨み、非難の声を挙げた。
「先生!過度の体罰は教育法に違反「うるさい、黙れ、しゃべるな、口を開くな。」
カルマの発言を遮り不機嫌そうな顔でユルマは髪をかき揚げ、続ける。
「さて、カルマ、私の授業を寝て過ごすほどの余裕っぷり。きちんと各国の地理的歴史のレポートは仕上げてきたな?」
もちろん、カルマは得意気に小鼻をうごめかしながら答えた。
「あったりまえじゃないですか先生!ビシッと、バシッと、やってきました!」
少し機嫌を治した教師に促され、カルマはレポートの要約を述べていく。
「えーっと、まずは種族間の居住区の設定は、エンデ協定で定められました。
元々、各種族間が住んでいた地域が基礎となっており、
その地域、まずは天使がすむ“神界”
世界の西側に位置し、高嶺の山々に囲まれています。
最も高い山とされる“ジーク山”に神王が住んでいます。
次に悪魔がすむ“魔界”海岸部、世界の東側ですね、そこを中心として発展しました。
魔界の近くには小島が多くあり、その中でも最も広い小島通称“アーガス”に魔王がいます。
最後に、平野部を中心にした“王国”私たち人間が住んでいます。世界の南側にあります。
中央に王の住む“オルビア”があります。
三地域の中心部にはギルド街があり、交易やモンスター討伐の交渉などが行われてます。
このギルド街は今から三百三年前に設立され各国の交流が盛んになりました。
また、居住区以外にはモンスターが生息しています。
居住区を広めるためのモンスター狩りによって少しずつ国は広くなりましたが、いまだ世界の三分の二は未開の地となってます。
っと、こんな感じですがどうでしょ?」
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