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ダダダ ダダダ ダダダ
リズミカルに弾が銃口から放たれ、軽い反動が肩を押す。
パスッ パスッ
軽い音を鳴らし異様な生命体の体を弾が貫いていく。
カチッ カチッ
弾が切れたと分かった時には生命体は紫色の体液を撒き散らしながら倒れていた。
ギャィィォォォォ
そしてその生物は奇妙な断末魔をあげ、ぴくりとも動かなくなった。
気を抜かず素早く新しいマガジンに変え、辺りを警戒する。
「ありがと…う…ございます」
女の子の母親がこちらに感謝の言葉をかけていた。
「軍人は市民を守るのが義務だからな、それよりもあんた動けそうか?」
そう問い掛けて見たが母親は何も答えない微笑んだ表情を見せるだけだった。
即座に理解し、少女を見ながら別の問いを投げ掛けた。
「誰の元までこの子を送ればいい?」
「この…ちい…きの…避難場所に…送って…いただけませんか」
途切れ途切れながらも力強い言葉だった。
「分かった必ず避難場所に連れていく」
返事を聞くと少し穏やかな表情を見せた。
「お母さんを助けて…」
今まで黙っていた少女が口を開いた。
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