始まりは偶然

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高森高等学校――――。 そこに通う普通の高校一年生。 俺は関戸 純。 容姿・成績共に平均の男子。 只今の季節は紅葉の秋。 落ち葉が辺り一面に舞い散る。 そんな中、登校をする純と春久。 「早くも秋だなぁ」 俺は周りに立ち並んだ木々を見渡し、季節を実感ながら呟く。 「高校の年月は早く感じるって言うからなっ!」 俺の隣で歩く春久は首に付けたアクセサリーを揺らしながら意気揚々にそう言う。 俺達は幼稚園からの幼なじみで幼・小・中・高と同じ学校へ通ってきた。 どこへ行くにしても必ず一緒。それ程仲が良い。 俺と春久の家から高森高校までは歩いて十五分となっている。 しばらくすると見慣れた高森高校が見えてきた―――――。
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