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学校の帰りいつもと違う道を行きたくなった。何を隠そう今日先生に怒られたからだ。
ダラダラうなだれて自転車をこいでいたら知らない道に来てしまった。
知らない道は嫌いじゃない。冒険がしたくなった。それになぜか惹かれる何かがあったのだ。
オレはその何かは分からなかった。
ダラダラ自転車をこいでいると変なオッサンがこっちを見ていた。
「オイ、そこの…」
オッサンは何か言ってたがオレはスルーした。
オッサンを抜かそうとしたとき
「年寄りを無視すんじゃねぇー」としゃがれた怒鳴り声をあびた。
オレは止まらざるを得なかった
「オイ、そこの小学校のとき調子こいてそうで今は地味な童貞高校生よ」
なんで知ってるの?
素性割れちゃってるよ
「何だよジーサン何か困ってんのか?」 困ってなさそうだが一応聞いて見た。
「家まで連れて行ってくれんかの?」
ハイ?何おっしゃいまするの
「連れてけー!!」
オイオイ怖えーよ オレ地獄に連れてかれちゃうのかよ なんて思ってた
「なに、そこの角を曲がって真っ直ぐ行って50m先を左折。その先十字路があるからそこを左折その先20m左方向だよ」
「多いわ!」
しまった口に出てしまった。
「良いものあげるから~ん頼むよ~ん」
キショイと思いながらも連れて行ってやった。
そして、オッサン宅
「ったくしょうがない約束通り良いものやるよ」
なんだその言い草。
オッサンの良いものなんてビールとかの王冠だろうからいらないと言おうとしたときオッサンはポケットから何かを取り出した。
それは、通行人を数えたりする道具のような形をしていた。
「何だそれは。数を数えたるやつか?」
「違う。よく見ろ。全然違うだろ。だから童貞なんだよ!」
くっ…また言われた。
「年月日を入れるところがあるだろ?右にあるネジを回せば時間が進む。左にあるネジを回せば時間が戻る。そして上にあるボタンを押せば行きたい時間に行ける。過去に間違った選択を正しくすることもできる。」
は?頭大丈夫かなこのオッサン何かいきなりゴチャゴチャ言っちゃってるけど
と思ってたけど試したくなった。
過去の選択は間違いだらけだからだ。
そして、オレは疑いながらも期待と機械をもって家に帰った。
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