3人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ
ー ざざー…。
黄色い水門を開くと、堰を切ったように止めどなく川原に清涼なる清水が流れ込んだ。
「ついにこの日がやって来ましたね、ご隠居!」
「そうですね、助さん。」
「待ちに待った、川開きの日ですよ!!」
「そうですね、格さん。」
「こりゃ、清水で冷やしたすいかを泳ぎ終わった後に食べたら、暑さも吹き飛ぶ美味しさってやつですぜ♪」
「そうですね、八兵衛。…あなたの分は、お塩なしです。」
「ご、ご隠居。そりゃあんまりだぁ…。」
「「ははは…!!」」
訪れたほのぼのムードに、ご隠居様はひとつ頷き、柔和な笑みを浮かべたのであった。
最初のコメントを投稿しよう!