急接近

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お店につくと, あっくんさんの他に たかしさんしかいなかった。 「まあ3人で飲もうや!」 そういってあっくんさんは, あたしに飲んでたお酒をくれた。 飲んでみると、ジントニックだった。 「おー!好きなやつだ♪」 って言うと,あっくんさんは笑ってくれた。 それから,いろんなことを話した。 大学のこと、 勉強のこと、 家族のこと、 音楽のこと、 でもあたしは何一つ頭に入らなくて, 「ひろみもそう思わないー?」 ってふられても 「たしかにー!」ぐらいしか言えなかった。 人を好きになっても苦しいだけなのに。 男の子なんて怖いだけなのに。 それに, あたしは片思いをしたことがなかった。 今までの彼氏は全部 告白されてから好きになって付き合うってパターンだったから, こっちから好きになることはなかったんだ。 友達が片思いしてるのをみて, 幸せそうだなって思ってた。 その人のこと話すたび目がキラキラしてて 輝いてた。 でも, 片思いの入り口に立ってるだけで 胸が苦しい。 そんなこともおかまいなしに あっくんさんはあたしに無邪気に笑いかけながら話してた。 あっくんさん… 好きになってもいいですか…?
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