赤軍大粛清

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赤軍とはソ連の軍隊のことで、粛清とは読んで字のごとく、いらない輩を排除する事を差す。 1936年12月にある亡命ロシア人と面会をしたハイドリヒが赤軍の最高幹部達がスターリンに対するクーデターを企ているという事を知った。 そしてその首謀者としてミハイル・ニコラエヴィチ・トゥハチェスキー元帥の名が上がっていた。 トゥハチェスキー元帥と言えば「赤軍の至宝」とまで謳われた名将で、それを消すチャンスだとハイドリヒは考えたのである。 そして1937年2月、トゥハチェスキーの筆跡をかき集め、トゥハチェスキー「自筆」のクーデターの証拠書類を捏造したハイドリヒは、チェコスコロヴァキアの大統領にその証拠書類がわたるように巧妙に仕組んだ。 当時のチェコスコロヴァキアはドイツからの圧力になやみ、ソ連よりの政策をとっていたのである。 そしてこの証拠がスターリンにわたり、それを知ったスターリンは次々と赤軍高級将校たちを逮捕、尋問。 ついには「赤軍の至宝」トゥハチェスキー元帥までもが処刑場に消えることになった。 そして最終的に大佐以上の高級将校の65%、下級将校の10%が逮捕される結果になった。ハイドリヒの策略はここに成ったのである。 これが忠実の歴史だが、小説の方ではライリーはこんなことはしておらず、結果的にトゥハチェスキーは生きている。
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