1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「つかお前!今の腕力はおかしいだろ!喰ったのか!?」
今ニコニコ度120%の笑顔を俺に向けてくるコイツの名前は三村美緒
俺の幼なじみ兼彼女だ
「いくらだ~?」
そう言いながらズボンのポケットに入れておいた財布の中身を確認する
「……………」
あるぇ~?
おかしいな~
昨日財布に諭吉のジッちゃんを5人ほど待機させたはずなのに
財布には一匹もいない
バッと美緒の方に顔を向ける
美緒はイタズラっぽく笑いながらチロッと舌を出す
その舌の上には……ビリビリになったうえに唾液でグショグショになった諭吉のジッちゃんの頭が!!
美緒はそれは口の中に戻すとゴクリと飲み込む
「あ~美味しかった」
そう
美緒は『金』を『喰らう』のだ
それも喰らった金額により筋力が上がるのだ
ただ腹が減ってるときは5歳児にも勝てないほど弱いけどね
「五万も喰って幸せか?」
「うん♪幸せ♪」
とか言いながら俺に抱き着こうとする美緒をサッと避ける
「それ以上俺に近づくなよ?俺はまだ死にたくない」
ちなみに美緒が五万円も喰ったということは
現在美緒の筋力は乗用車一台を素手で持ち上げられるくらいはある
そんな力で抱き着かれたら大怪我は確定だ
.
最初のコメントを投稿しよう!