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2時間程だろうか。
時計の針は10時を回っていた。
政友は今、真剣な顔つきでPCを眺めている。
さすが武士というだけあって知識を飲み込むのが早く、ネットのページの開き方等簡単な使い方を教えるとすぐに順応し、それを使いこなした。
その覚えたばかりの操作で政友が見ているのは、戦国時代に関する情報サイトである。
話によると彼は戦国時代の、織田信長や武田信玄らが生きていた時代の武士であるらしい。
彼の名前である御宿政友を検索に掛けたら確かに存在した。
彼は自分の来歴を見たときにどう思ったのかはわからないが、愉快そうに笑みを浮かべていた。
そして今は、自分の歩んできた戦国の世が、そこに生きた英傑たちがどのような道を往くのかを学んでいるのである。
「今日のところはひとまず寝ませんか?」
この日に多くの事が起きたせいでひどく疲労していた橋本は、垂れた目で政友を見た。
橋本を脅威として見なくなったのか、彼は鎧を脱いでいた。
警戒を解いた証である。
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