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翌朝、橋本が目を開けた先では政友が旅の仕度を始めていた。
しかしその格好はやはり現代のものではない。
巾着に鎧をいれ肩に担ぐ政友の服装は、まさに戦国時代の農民のようにみずほらしいものだった。
「それじゃ駄目ですよ」
つい口に出してしまうと、政友が眉を潜めながら振り返った。
「どういうことじゃ」
政友が言葉を吐き終える前に橋本は立ち上がり、政友の前へ足を動かす。
「この時代にはそんな服はありません。そのまま外へ行くと怪しまれてしまいます」
政友も確かにといった表情で頷く。
「服を用意します。待っていてください」
橋本は駐在所の裏にある家まで向かい、そこから適当な服を持ってきた。
当時の頭を隠すための帽子と、体の傷を隠すための長袖のシャツとジーンズである。
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